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四群点数法とは

四群点数法は、食品を栄養的な特徴によって4つのグループに分け、バランスのよい食事がとれることを目的にした食事法です。

1600kcalの場合、1日に20点食べるのが基本です

1日に食べる量は、1600kcalの場合20点を基本とし、必要なエネルギー量によって点数を増減させます。
第1群から第3群は各3点づつ食べ、第4群は、年齢、性別、身体活動レベルによって点数が変動しますので、こちらの身体活動レベル表を参照して下さい。
それぞれの点数の内訳をみてみましょう。

第1群は乳・乳製品、卵第2群は魚介・肉・その他加工品、豆・豆製品第3群は野菜、芋、果物第4群は砂糖・油・その他、穀類

80kcalを1点とします

食品ごとに80kcalになる重量を確認し、その量を1点として計算します。
具体的な1点の重量は、「食品ごとの1点の重量を確認しよう!」で確認してみましょう。

各群の特徴

第1群 … 乳・乳製品、卵

乳、乳製品には、カルシウム、ビタミンB2が豊富に含まれています。また、たんぱく質、脂質、ビタミンA、ビタミンB1なども含みます。
ビタミンB2は、成長を促す作用や健康でみずみずしい肌を保つ作用を持っています。体内で炭水化物や脂質をエネルギーに変える働きもあります。このため、成長期の子供やスポーツ選手、筋肉を使う仕事に従事している人は、より多くのビタミンB2が必要になります。
卵はたんぱく質や脂質、鉄をはじめ様々な栄養素を含むとても有用な食品です。
カルシウムや鉄、ビタミンA、ビタミンB2などは、日本人の食生活に不足しやすい栄養素で、これらをバランスよく含むのが第1群です。

第2群 … 魚介、肉、豆・豆製品

第2群の食品には、たんぱく質の他、ビタミンB1やビタミンB2、ミネラルが含まれています。私たちの体の約15%はたんぱく質で出来ています。成長期の子供の体を作るにはたんぱく質が不可欠です。また大人になっても体のたんぱく質は、古いものから新しいものに常に置きかわるため適切な量が必要です。
魚介や肉には、たんぱく質の他、脂質やビタミンB1、ビタミンB2、鉄が含まれます。
豆・豆製品はビタミンB1やカルシウム、鉄、食物繊維を含み、低脂肪です。
鉄は肺から取り込んだ酸素を全身の体に運ぶ役割を持っています。鉄が不足すると、貧血を起こすほか、疲れやすくなったり、忘れっぽくなったりします。
第2群の食品には、血液を作ったりその働きを維持する役割のほか、皮膚の健康を保ち、肌荒れや口内炎を防ぐ効果もあります。

第3群 … 野菜(きのこ、海藻を含む)、芋、果物

第3群の食品は、ビタミンCや食物繊維を豊富に含みます。
ビタミンCは、コラーゲンという骨や皮膚を形成するたんぱく質を体内で作る時に必要な栄養素です。ビタミンCは、第3群以外の食品からはほとんど摂取できません。さらにビタミンCは、運動や喫煙、けがなどで消耗しますので、そのような状態の人は特にビタミンCを不足なく摂取することが大切です。
野菜は、カロテンという色素の含有量によって緑黄色野菜と淡色野菜に分けられます。
カロテンは体内でビタミンAに変化します。ビタミンAは、薄暗いところで視力を保ち、皮膚や粘膜を丈夫にして感染症にかかりにくくするなどの働きがあります。
第3群の食品に多く含まれる食物繊維は、大腸内の有用菌(乳酸菌やビフィズス菌など)を増やし、腸の働きを整える作用があります。また、食物繊維は低エネルギーな成分なので、食物繊維の多い食事は、食事のかさは増えますがエネルギーが抑えられるという利点があります。

第4群 … 穀類、油脂、種実、砂糖、菓子、飲料、調味料

穀類は、炭水化物やたんぱく質を豊富に含みます。また、ビタミンB1や食物繊維などの供給源になります。
油脂はそのほとんどが脂質です。また、砂糖、菓子、アルコール飲料などもエネルギー源としての役割が主です。このため取りすぎないように注意するべき食品です。
第4群に含まれるでんぷんなどの炭水化物や脂質は、エネルギーとして100%利用されます。炭水化物や脂質の摂取量が多いと体脂肪になって蓄えられてしまいますが、不足すると体の筋肉などのたんぱく質がエネルギーとして使われてしまいます。
そうしたことを防ぐためにも、炭水化物や脂質は過剰になることなく、かつ不足しないように摂取する必要があります。
また、穀類に含まれるビタミンB1は、炭水化物をエネルギーに変えるのに必要な栄養素です。ビタミンB1が不足すると疲れやすくなり、重症になると脚気や神経障害、心臓肥大などの原因になります。ビタミンB1は米の胚芽などに多く含まれています。